懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
☆☆☆

部屋の中に静寂が訪れていた。


良が目を閉じてから5分ほどが経過している。


俺は良がまた目を開けるのをその場でジッと待っていた。


でも、良は目を開けない。


時々名前を呼び、体をゆすっても、良は目を開けなかった。


「良……」


俺は呟くように良の名前を呼んだ。


気づかないうちに、頬には自分の涙が伝っている。


また、友達が1人消えてしまった。


自分の目の前で、血を流して死んでいった。


みんな、ここにいたのに。


良の前にいたのに。


なにもできなかった。
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