懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
後方からガサッと音がして、俺は振り向いた。


「あ?」


そこに立っていたのはよく知っている女だった。


クラスメイトの月奈だ。


小柄でやけに甘ったるい声をした女。


クラス内からは随分と人気なのだそうだが、俺はこの女を気に入った覚えはない。


アニメ声のロリ女に興味はなかった。


月奈は私服姿で、その足元には買い物袋が落ちている。


「なに……してるの……?」


月奈は震える声で俺にそう聞いてきた。


「なにって……金、もらってたんだけど?」


俺はしらけた気分でそう答えた。


そういえばこいつは正義感が強いとか、拓夢が言ってたな。


「どう見ても恐喝でしょう!?」


声を荒げる月奈。
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