キミのとなり




私はさっきのことが
頭から離れなくて着替えもせずに
部室でボーッとしてしまっていた。



するとちょうど休憩に入ったらしく
部室にみんなが入ってきた。



「あ、夢希!!遅かったじゃん!!!
着替えもしないでどーしたの?」



夏菜はあたしの顔を心配そうに
覗き込んでいた。



「あーごめんごめん!!!
なーんかボーッとしちゃって!!!!」



すると海人先輩も心配そうに
こちらに向かってきた。



「夢希ちゃん大丈夫??いつも
夏菜と一緒に部室来るのに今日は
夏菜一人で来たから喧嘩でもしたのかと
思って心配してたんだよ!!」



「すいません迷惑かけてしまって!
夏菜とは喧嘩なんてしませんし、
いつまでも仲良しですよっ(笑)」



「そーだよ海人!勝手に仲悪い
設定にしないでくださーい。(笑)」



「ごめんって!夏菜は怖いなーw」



「相変わらず二人はラブラブですね!
ほんっと羨ましいです(照)」



仲良しカップルの回羽を聞いてたら
さっきのことなんて忘れていた。
やがて練習も終わり、夏菜と後片付け
していたとき、いつものよーに飛雅に
叫ばれた。



「夢希ー!!!帰るぞー!!!」



「はーい!今行くから
もうちょい待っててー!!!」



「早く付き合っちゃえばいいのに…」



そんな夏菜の声はわたしには
届いていなかった。



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