恋は偶然と必然の名のもとに

回れ右をして左を向く

１

　翌朝、わたしは土曜日ということもあり、目覚ましはかけていなかった、ケド、スマホの着信音で目を覚ました…。

　まだ７:３０じゃん…。

　スマホの画面には【着信・アヤカ】と表示されている。

「…はい…。おはよ…」

『そのご様子だとまだ寝てましたか？お姫様』

「…なにがお姫様よ…、どうしたの？こんな朝っぱらから…」

『ねぇねぇ、今日休みぢゃん？』

「うん」

『一緒に買い物行かない？ねーねーお姫様〜』

　アヤカがわたしに”様”を付ける時は、必ず何か頼み事とか、誘いとか、そういった話しを切り出すときの決まり文句みたいなものになっていた。