【完】すき、好き、大スキ。



「お前、何しとんねん……」

「あ、璃久! 帰ろっ」



学校が終ってすぐ璃久の中学校前で待ち伏せしていた、あたし。



「クラスの奴等が、阿呆高校の制服の女がおるって言うてたん、やっぱお前かよ」

「え? あたし噂になってたの?」



もっとなればいいのに。

んでもって、璃久の彼女だって事もバレたらいいのに。


そしたら、璃久に近付く女の子とかいないじゃん。



あ、そだ!
自らバラしちゃえばいいんだ。



「は!? お前、何すんねん!」



無理矢理、璃久の腕に手を絡めベッタリとくっ付いたあたしに眉間の皺が今日も濃くなる。



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