【完】すき、好き、大スキ。



「……何やねん。いっつも大胆な事してるくせに照れんなや」



そう言った璃久の頬はほんのり赤く。


その通りの言葉だけど
あたしだって照れる時もあるんですーう。

なんて突っ込みは心の中。



握った掌にギュッと力を入れ、



「……後藤さんのこと、好き?」



そうストレートに聞いてしまった。



恋の駆け引きなんて知らない。

どうすればいいのかわかんない。



だって、あたしは馬鹿だもん。



変に気を回せば、失敗しちゃって。

……今日みたいにね。



だからストレート過ぎる直球で当たって砕けてしまうまで、進むしかないんだ。




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