【完】すき、好き、大スキ。



「璃久ー!」



やっぱり、次はそう来るか。



ギュッと俺に抱きついた梢の背中に、今日は腕を回した。

俺の顔が赤いんに気付かれてんやし、今日くらいは……えぇやろ。


そう思ってしただけの事やのに



「うう……」

「ぶっ。また泣いてるやろ?」



梢は、また泣いて。

しかも泣き方が可愛くないねん。



「で、どうせ言うんやろ?」



もう、今日は好きにしてくれ。



「すき、好き、大スキーーー!」



やっぱり、な(笑)



でも、今日の俺はちょっとだけ違うから。



耳元で、はぁーっと溜息を吐き、
小さく囁くような声で呟いた。



「……俺も」






【END】

→あとがき☆


< 380 / 381 >

この作品をシェア

pagetop