【実話】答えはひとつ
【始まる前に3】
坊主になっていよいよ体育祭を迎えた

クスクス声が聞こえてくる

「ショウ坊主じゃん…しかもクラスの男子全員」

そんなことを言われても全然恥ずかしくなかった

そんなことよりショウには美雪しか見えていなかった

「中学校最後の体育祭だし今日は絶対美雪と写真撮るぞ…」


この頃にはスマホなんてなくみんなガラケーの時代だったが今ではみんなスマホでみんな写メを自然に撮っているが思春期の男の子が女の子に一緒に写真撮ろ!という一言は国語の時間に読んだメロスの一歩よりでかかった

そんな馬鹿げたことを考えていると

「ショウ!次出番じゃん!!」

???

「俺なにするんだっけ?」

「力自慢」

「そーだそーだ!!忘れてた」

ショウは余裕の表情でニヤケた


力自慢とは男女別で男子は20キロ女子は10キロの米俵を肘を伸ばし頭上に持ち肘が曲って米俵が頭についたり落とした人から脱落していき誰が最後まで持っているか競う競技

ショウの得意分野

のはずだった…

毎年優勝していたショウ

「今年もだいたい同じメンバーか、隣のやつとかガリガリじゃん!」

今年も余裕と思いスタートの合図が鳴る

バン!!!

合図と同時に米俵を持つ

へにゃ

???


ショウは開始2秒で崩れ落ちた

体育祭に出る競技は大体数ヶ月前に決められる

ショウはまだ痩せる前で力があるときに決めていた

今のショウはダイエット継続中でまともに食べていなかったので

パワーなんてなかった…


そんなこんなで

中学最後の体育祭は結局誰とも写真を撮れずあっけなく終わった
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