黒王子は不器用な騎士様!?
着替えを終え、体育館横の道場に顔を出すと、そこには剣道部員が数名と剣道部の顧問、船橋先輩、黒王子と白王子までいた。
「お、お待たせしました…。」
『やっぱり石川さんは剣道着が似合うわね!』
一礼をして道場内に足を踏み入れた私に近寄ってきた船橋先輩がにこやかにそう言って褒めてくれたものの、曖昧な返事しか返せなかった。
『……君が、石川さんか?』
「?」
船橋先輩の背後からニョキリと顔を出してきた大男に驚いていると、船橋先輩からその人が剣道部の主将をしていることを告げられた。
『うちの船橋が、君にしつこく勧誘を掛けていたことは聞いている。俺の足が動かないばっかりに、君には大きな迷惑をかけた。…本当にすまない。』
すると、突然、主将から頭を下げられてしまい、私はさらに慌てた。
「いっ、いえ…!それに、まだ入部すると決まったわけではないですし…!」
なんだか、律儀で堅気な人だなぁと思いつつ、そう言えばどうやって勝負をするというのだろう?と疑問に思う。
そんな私に応えるかのように、船橋先輩が口を開いた。