柊が2人の合言葉♡
そんな母親が今更俺達になんの用があるってんだ・・・。
帰れよ・・・。
「久しぶりね。元気だった?もう大きくなったのね・・・。柊ちゃん。」
その名前で呼ぶな。お前はそんなこと言える立場なのか?
なぁ。おい。
「帰れ。帰れよ!お前はもう俺と菜摘の母さんじゃない!ここはお前が来るところじゃねぇ!帰れ!」
俺はイライラがピークに達した。
「そうよね。いきなり来ちゃ迷惑よね。それに・・・家族を捨てたのも私だもの。でも、ひとつだけ聞かせてくれない?」
「いやだ。帰れ。帰れってんだ・・・」
「お父さんと・・・菜摘はどうしてる?元気なの・・・?」
「はっ、今更母親ヅラかよ。笑わせんな。帰れ。うざいんだよ。」
本気でうざいとか思ってねぇのに・・・。そんなことを思ってる俺は、母さんは俺の中でまだ母さんなんだ。
「ねぇ。お願いだから・・・。答えて・・・答えて・・・柊ちゃん・・・。」
答えたい・・・。答えたいのに言葉が出てこねぇ。
「他界しました・・・。」
え?俺が言ったんじゃない・・・。
お前はそんなちっせぇ体で俺を守ろうと・・・してくれてんのか?
そういうところを俺は好きなんだ。
自分のことより相手のこと。
母さんが出ていった後もずっと泣いてた俺に立ち直る勇気をくれたのもお前なんだ。
柊花・・・。

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