不滅の恋人~君だけを想う~

招待状



 そして月日は流れ、気づけば冬も最中(さなか)。

あのチャリティーコンサート以来、フローラがジュラと会うことは一度もなかった。

何とか一命を取り留めたジュラは、演奏家仲間や友人達に見守られてゆっくりと回復へ向かっている。

彼の魂を地上に留めて下さった神にフローラは何度も感謝した。


「会いたいわ……ジュラ」

まだ安静にということでジュラは演奏活動を休んでいる。

サロンにも呼べず、リサイタルも開かれない。

募る切なさを溜息と共に吐き出すフローラ。

そんなある日、フローラとレオンハルト宛てに招待状が届いた。

それはなんと、ジュラ・エーデシュの復帰リサイタル。

「明日よ!!レオンハルト!見て見て!!」

「……そうですか。ついに復帰するんですね」

深刻な表情で招待状を見つめる。

レオンハルトにとって、これは招待状というより挑戦状のように思われた。

「行っては駄目かしら…?」

上目遣いで怖ず怖ずと尋ねてくるフローラ。

しばし沈黙した後、レオンハルトは覚悟を決めた。

「行きましょう。二人で」





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