臆病な私でも恋はできるのか。
「ちょっ…ちょっと!早いってば!」
浴衣の裾を軽く握り小走りになりながらとっきーの後を追う。
「珍しく浴衣なんか着てくるからだろ」
「浴衣なんかって何よ!折角着てきたのに!」
着付けだって大変だったのに。
「…俺のために?」
途端に歩く速度がゆっくりになりくるりと振り返りそう聞いていた。
「とっきー以外に誰が居るの……もう少しだけゆっくり歩いて」
「…ん」
今度はいつもと違った様子でそう頼むと静かな返事だけが帰ってきた。
「なっ何照れてるのよ」
「てっ照れてなんかねーよ!あ…」