銀髪と呪眼と赤い外套~夢の競演特別編~
ギャイギャイと説教する私と、うんざりした表情の修内太。

並んで廊下を歩き、一旦教室に戻る。

教室に鞄を置きっぱなしだったのだ。

「ふぅ、ようやく帰れるわ」

私は修内太の隣でこれ見よがしに溜息をつく。

外はすっかり日が沈み、月が顔を出している。

この時間だと教師や用務員も既に帰宅しているだろう。

生徒会の連中も先程校門を出て行くのが見えた。

「…って、修内太戸締まりまで引き受けちゃったの!?」

クルクルと鍵を回している修内太を見て、私は呆れた顔をする。

「校舎の玄関だけだよ。校門は閉じるだけでいいってさ」

何て事ないだろ、と修内太。

…そういう事は教師か用務員がするものだ。

生徒に押し付けるとは、全くこの学校はどうなっているのだろう。

今日何度目かの溜息をつきながら、私は修内太と教室を出た。

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