死神のお仕事

「安全面は補償します。見ての通り、ここは死神の病院のような所。ボクの役割は魂の管理です。サエキ君が死神全体の管理をしている中の、ボクは魂の部門を担当している、とでも言えば良いのでしょうか。知識と経験に関しては死神一の確信があります」

「…つまり、あなたも特別な人、という事ですか?」


キリヤさんはニコっと笑った。


「ちなみに、アラタ君と点滴の方法を研究したのはボクです。魂の点滴、いかがでしたか?」


アラタ君の申し出はとても面白かった。新しい事は本当にやりがいがありますなんて、ニコニコしながら語る彼は、とても楽しそう。サエキさんは点滴の件でとにかく面倒臭そうにしてたから、この人は根っからの研究者気質、みたいな感じなのだろうか。


「突然違うものと交換したとして、私に変化は無いんですか?こう、副作用…拒否反応?みたいな」

「初めて魂が定着した時と同じような事は起こるかもしれませんが、命に関わる事は無いと言って良いでしょう。魂が無ければ死んでしまうのだから、身体は適応するしかありません。それをスムーズに行う手助けをボクの方でさせて貰います。魂の出し入れの経験はありますので安心して下さい」

「……」

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