王子なカノジョと姫なカレ
「庵治さん、大丈夫ですか?」
「…あ、うん大丈夫。
あのさ―…媛山くん、だよね?」
恐る恐る問うと、目の前の彼は口元を綻ばせた。
「はい!」
「ですよね…」
満面の笑みを向けられ、さっと左を向く。
な、なに?
私の鼓動…なんで、こんなに早いの?
なにかの病気かな?
ひと言呟いたきり黙り込んでしまった私を見て、目の前のカレは寂しそうに微笑んだ
「やっぱり、変…ですよね」
前髪を引っ張って目を隠すようにする。