君が笑うとき
「コウくん~…」


またかすかな声で麻由はつぶやく。


こいつ、寝言で俺の名前呼んでるし…


こんなささいなことでも、俺の恋心は揺さぶられた。


俺は胸にグッときて、俺の手もグッと麻由の体に力が入った。


でも次の言葉で一気にムードが崩れる。



「コウくんの…ばかあ~…」


・・・は!?


「ばか」!?


こいつ、うざ!


何の夢見てんだよ!


俺は麻由の頭を支えている左手で軽く彼女の頬の肉をつねる。


「いたひ~(痛い)…ばかばかばかばか……」


…何回ばかって言えば気が済むんだよ


すげえむかつく!


しかも今「痛い」って言ったし…。


コイツ、起きてるのか起きてないのか分かんねえ…


そう心の中でブツブツ言いながらも、俺はただ嬉しくて唇をかみしめた。


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