君が笑うとき
「どうしたんですか?」


「話がある。来い」


俺は突然で先輩が考えていることが全然分からなかった。


それから人影がいないところまで連れてかれると、先輩は立ち止まった。


「俺にとって麻由は元カノなんだ」


…なんとなく、分かっていた。


そういう関係だったってこと


「俺は中学の時、麻由と会って付き合い始めたんだ。でも、麻由とすれ違うことが多くて別れた」


「…そうですか」


なんでこんなこと言ってくるのか分からない。


「先輩、なんでアイツのことを俺に言うんですか?」


すると先輩の動きがとまった。


そして一瞬で顔の表情が変わる。




ほんと、一瞬だった―――――



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