心の恋愛事情
土曜日の夕方、私は寮の隣の部屋に遊びに行った。
そこには結花がいる。
結花は、高専に入って初めてできた友達。

入寮日翌日から続けて洗濯室で会うという妙な偶然に、運命を感じたのだ。
すぐに私達は打ち解けた。


「みやびぃ、最近彼氏とどうなん??」

「あれ、言ってなかったっけ?別れたんだ」

「え、まじ!?」

「うん。マジー」

「雅から??」

「うん、振っちゃったー。結花は?」

「結花も別れた。何か遠恋してまで付き合うのも何だかなーと思ってね」

「あはは、ひどッ!つか結花も振ったんかぁ。私らフリーだねー」

「でも結花カッコイイ人見つけたんじゃ!!」

「は!?マジで!?え、誰??」

「4年の先輩。寮生じゃけぇ食堂とかで見れるよ、多分。…今から夕飯行く??」

時計を見ると夕方の5時。丁度寮食堂の空く時間だ。


「行く行く!結花の恋の相手を拝見せねば…!」

「あはは!んじゃ行こー」




結花のように別れても、すぐに新しい恋をする人もいる。

私には理解できなかったけれど。





私はそんな早く切り替えができない。





それは祐、あなたも一緒だったんだね…
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