俺様常務の甘い策略
そんな下らない話をしてるうちに閉店時間になりバーを出ると藤堂はタクシーを呼んで私を乗せ、「また明日」と手を振って私をにこやかに見送った。
送り狼にならなかったのは藤堂らしい……というか、なられても困るけど。
まあ、お互い異性としては対象外だと思う。あいつは天敵だしね。
タクシー代は藤堂が払ったけど、あいつのせいで昨日は良い獲物が釣れなかったのだから当然だ。
私の貴重な時間を返せ‼
私が行かず後家になったら全部藤堂のせいだ。
「社長に何人お孫さんがいるのか存じませんが、藤堂颯介さんの事です」
じっと恨ましげに社長を見据えると、彼は目を細めて笑った。
「はは。あれから聞いたのか?」
「笑い事じゃありません!お孫さんは私の上司だっておっしゃってましたけど、どこに配属されるんですか?」
「田崎常務が一身上の都合で辞めることになってねえ。颯介にはそのポストに就いてもらうよ」
送り狼にならなかったのは藤堂らしい……というか、なられても困るけど。
まあ、お互い異性としては対象外だと思う。あいつは天敵だしね。
タクシー代は藤堂が払ったけど、あいつのせいで昨日は良い獲物が釣れなかったのだから当然だ。
私の貴重な時間を返せ‼
私が行かず後家になったら全部藤堂のせいだ。
「社長に何人お孫さんがいるのか存じませんが、藤堂颯介さんの事です」
じっと恨ましげに社長を見据えると、彼は目を細めて笑った。
「はは。あれから聞いたのか?」
「笑い事じゃありません!お孫さんは私の上司だっておっしゃってましたけど、どこに配属されるんですか?」
「田崎常務が一身上の都合で辞めることになってねえ。颯介にはそのポストに就いてもらうよ」