期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
若社長は突然に

会社の受付嬢として務めて3年目のある日

受付に内線が鳴った。

「あたし面倒くさい。ちょこ、あんたがでてよ。」

「えっ⁈私ですか…?」

私の名前は羽田 千代子。先輩方からは、ちょこ。なんて呼ばれる

受付嬢としては新人の21歳。

先輩命令は絶対なのです。



「はい。受付の羽田です。」

内線ということは、大抵は営業関係の来訪者の予定だろう。なんて

軽く受話器をとったが…。


「羽田さんだね。上野ですが…」

上野?

上野ってこの間社長に就任したばかりの上野社長と同じ苗字だ…。



「はい、羽田でございます。」

「悪い。今、6番会議室にいるんだけど、至急ここに来てもらえないだろうか」

「…分かりました。」

首を傾げながら受話器を置いたあたしに「どうしたの?」と先輩が聞いて来た。



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