夢色約束
ざわざわ…


「あら、何か騒がしいわね」

なんだろう…


「あ、来た!」

ん?なにが?

と、思っていると、私の周りにたくさんの人が!


「え、なに!?」


「香里奈ちゃんすごいよ!」

…なにが?


「えっと、なにが?」


「きてきて!」

クラスメイトの女の子に手を引かれ、掲示板の前まで連れて行かれる。

テストの結果?


「あ、すごい、由羅3位だよ!」

隣にいる由羅を見ていった。

由羅はポカーンとしている。


「由羅?」

そんなに嬉しかったのかな?

でも、由羅っていつも5位以内には入ってたよね?


「もー香里奈ちゃん!その上!」

上?

私は3位の上を見た。


………え!?



1位 五月 光   495点
1位 水月 香里奈 495点
3位 西園寺 由羅 478点


「1、位…?」


「そうだよ!すごいね!」


「しかも、同点って!!」

あれだけ頑張ったのに~


「でもすごいよ!光くん、ずっと1人でトップだったのについに同点者が出たんだから!」


「ほんと、すごいよね。香里奈ちゃんと光くんって」


「美男美少女で成績も優秀!」


「完ぺきじゃん!」

なんか、そこまでほめられると嬉しいとか通り越して恥ずかしい…


「なーに赤くなってんだよ」

コツンと頭を小突かれる。


「…光!!」


「お~1位。同点かよ…」


「あともうちょっとだったのに~」

いっつも越せないんだよな…


「ま、頑張ったんじゃね?」

頭をポンポンと撫でられる。


「子ども扱いしないでよ!」


「してねーよ」

ケラケラと笑って光は教室に入って行った。
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