そのままの君でいて
恋のあるシーン
愛恵はいつものエステでいつものコース。
約3時間後 堺の迎えを待っていた。

程なく 堺は迎えにきた。
「これからどうしますか?一応明後日の昼過ぎまでフリーです」

「飲み行こうか?」

「僕とっすか?」
「デート?」
愛恵は今朝一番に 彼が振られたはなしを思い出していた。
「今朝振られた話したじゃないっすか」
堺はわらいながら答えていたが きっと ほんとは泣きたいにちがいない。
愛恵は 朝からの不機嫌な態度とさっきのインタビューの件で 彼に申し訳なくない思っていた。
「暇なら飲みに付き合ってよ」

2人は 新宿老舗のタイ料理屋へ向かう。

青菜炒め 生春巻 鳥肉とカシューナッツ炒め タイカレー そして ビール。
「で、なんでフラれた?」
「いきなりっすか…」
「うん。今聞いても、後で聞いても結果はかわらないでしょー」
愛恵はビールを一気に流し込む。
「豪快っすね…」
「ハハハ~。てかあんたがチマチマしてるから振られたんじゃないの?」愛恵はケラケラ笑いながら 堺の顔を覗き込む。 堺は少し 本気で涙目だった。
「結婚しようとしていたんです。転職してからだんだん駄目になってきました…」

愛恵にも おもいあたる節なんかたくさんあった。
やはりこの世界は特殊なのだ。

「堺くーん。女なんか、一杯いるぜ~」
「酔ってます?」

堺が一杯飲み干す間に愛恵は3杯目に口をつけていた。




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