君しか知らない世界

木漏れ日



5月18日、天気は快晴。

「今日は待ちに待った遠足の日!!」

と、谷地が今朝言っていた。



「もう、何が遠足なんだよ。全然遠足感ないじゃーん!!!」


ジャージ姿で両手に白の軍手をつけた谷地は草むしりをしながら文句を言う。


「当たり前だ。今日はオリエンテーション、親睦会のようなもんだろ。」


この榊高校では、毎年新入生同士の親睦を深めるための親睦会がある。

とは言っても今年から1年生だけではなく、2、3年生も含めてのオリエンテーションだ。


「なんで、1年生じゃないあたし達までこんなことしなきゃいけないの?こういうお掃除は1年生がやればいいんだよ!」


「お前、話聞いてた...?クラスでこのことについて話したよね?俺が!」


そう、谷地はクラス委員に自分から立候補したにも関わらず面倒くさいことは全て俺に押し付けるとんでもない奴だった。


「えー?だから、今年から上級生も一緒にレクするんでしょ?遠足じゃん!」
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