鬼姫伝説 Ⅱ



身体が、いうことを聞かない。
拒絶反応か・・・。



身体と心が別物では、負担がかかるという事なのか・・・。




千代は拳をグッとにぎり、唇を噛みしめる。
結局、永らえれないこの身体なら。




いっそ。
いっそのこと、“千菜”も巻き添えにして消えてやる。





苦しい。
悲しい。




こんなにも愛してる。
ただ、側にいたいだけなのに。



ただ、愛していると。




言ってほしいだけなのに。






「この身体ごと、消えてやります」




千代は立ち上がると、ふらつく身体を抑え走り出した。




< 131 / 198 >

この作品をシェア

pagetop