鬼姫伝説 Ⅱ
「友だちは一人だけ」
「友達?」
「うん。友だち。ほら、鬼羅でいう琉鬼くんみたいな」
「あいつは、別に友では・・・」
「そうなの?鬼羅の封印が解けたことすごく喜んでくれてたじゃん」
あの喜ぶ姿は本物だった。
それは見たらわかる。
「でもみんな、ずっとずっと遠いところにいっちゃったの」
「帰りたいか?」
「・・・本当はね。でも、これでよかったのかも。私がいないほうが・・・きっと」
疫病神の私なんか。
いないほうが、みんな幸せ。
だから、これでよかったんだ。
「ねぇ、千代さんの事教えてよ」
「琉鬼に聞いただろう。あれがすべてだ」
「鬼羅の想いを聞いてない」
鬼羅の口から聞きたい。
千代さんへの想い。