シンデレラタイム


「起きてよ!」

「ほんと勘弁〜。まじでむりぃ〜。」



家の中から千花ちゃんとブンブンの声がする。それとバシバシ布団を剥ぐような音。モフモフ?の方が近いかな。



おじさんと顔を見合わせてリビングに行くと、まだ寝転がってるブンブンと、クッション片手に叫ぶ千花ちゃん。



「あ、おかえり。おじさん、ブンブン起こして?」

「雪斗助けて!俺二日酔いなのに!」

「飲む量考えなさいよ!」



見慣れたいつもの2人におじさんはプハッと笑って、冷蔵庫から水を出した。


ブンブンは目が覚めても起き上がろうとしない。毎度おなじみのことだけど。




「起きて風呂入ってよ汚いな!」

「ひどくね!?」

「昨日入ってないでしょ?」

「もち。」

「寄るな。」

「え?何て言っ…」

「寄るな。」

「バイキンか、俺は。」




掃除機かけられない!と怒る千花ちゃんをおじさんが宥める。




「蜂谷〜。日光浴でもしねぇ?」

「ええ〜。日光浴ゥ?」

「ありがとう、行こうか。」

「強制じゃねぇか!」


おっさん2人は庭に出て、日光浴をするらしい。天気もいいし気持ちよさそう。



「おじさん、あたしもしたい!」

「は?ダメ。物理でも勉強してこい。」



ダメなんかい。

仕方ないからご飯食べて昼寝でもしよ〜。



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