シンデレラタイム


大雑把にこういった経緯で、あたしたちはおじさんに預けられ、今日まで安全に暮らしてる。


ママは今どうしてるか知らない。

パパは確か、そんな遠くにはいないはずだけど。


そうゆうのはおじさんが引き受けてくれた。
会いたくなったら言えと昔から言われてるけど会いたくないし。



生みの親より育ての親とはよく言ったもんで。
あたしたちにとっては、おじさんが親だ。




おじさんのおかげで、あたしは今こうしていられる。





ま、今日も元気にやってるよ、じいちゃん。





いつもの決まり文句を心の中でじいちゃんに伝えパンパンと2回手を叩く。



と丁度その時、ガラッと部屋の扉が開けられた。



「光里。パンケーキでもやらねえ?」



声の主はあたしの2つ上の兄、柊大(しゅうた)だ。


< 8 / 182 >

この作品をシェア

pagetop