シンデレラタイム
わたしはその優しさを知らない


楽しかった臨海学校も終わり。


夏本番!!



ってことで明日から夏休み。


今日は終業式で、見たくもない通知表をもらってきた。いらない。



「光里!帰ろ。」

「イエス!」



最近、ダベり活動しかしてない自然部の4人で一緒に帰る。



田んぼの横を通ったり、木しかない道を歩いたり。


畑もあって井戸がある道とか。
シャボン玉しながら帰るの。


部としての活動してなくても、あたし達結構自然部っぽいことしてると思う。




今日の話題はもちろん通知表。



「千鶴の見せてよ。」


ニヤニヤしながら葵がちづを肘でつつく。


最近、千鶴のことをちづって呼んだりちーって呼んだり距離が縮まってるのを実感してる。




「ちづって頭いいの?」

「もち。」


こっそり聞くと首を縦にぶんぶん振る柑奈。



「さっさと出す!」

「なんでよ!」

「渋るな!」


なんだかちづが可哀想な気もするけど、そこまで嫌がってるわけでもないらしい。


葵に半ば無理やり鞄の中から通知表を奪われた千鶴。



「ちづ、見ていい?」

「いいけど…。」


ちづがそういうなら見させてもらおう。


葵が手に持つ千鶴の通知表を柑奈と3人で覗き込んだ。



んだけど。


驚愕。



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