麗雪神話~青銀の王国~
「そう……ですね………」
それにしても、どちらが大人なんだかわからない。
13歳の女の子に、すっかり納得させられてしまったではないか。
「ところで。
ラピストリの最終試練までもう間がないけれど、セレイアはやっぱりお逃げになるの?」
セレイアは危うく飲んでいる紅茶を吹き出すところだった。
「え……えっ!?」
逃げようとしていることは、誰にも悟られていないと思っていた。
レティシアはふふんと意味ありげに微笑む。
「大丈夫。他の者は気づいていないでしょう。でもあなたが試練から逃げ出そうとしていることくらい、わたくしにはお見通しですわ。
けれど……わたくしはあなたに、逃げずに立ち向かってほしいと思っているのです」
「…………王女殿下」
「女王という仕事は」
レティシアは少し遠い目をして語りだした。
それにしても、どちらが大人なんだかわからない。
13歳の女の子に、すっかり納得させられてしまったではないか。
「ところで。
ラピストリの最終試練までもう間がないけれど、セレイアはやっぱりお逃げになるの?」
セレイアは危うく飲んでいる紅茶を吹き出すところだった。
「え……えっ!?」
逃げようとしていることは、誰にも悟られていないと思っていた。
レティシアはふふんと意味ありげに微笑む。
「大丈夫。他の者は気づいていないでしょう。でもあなたが試練から逃げ出そうとしていることくらい、わたくしにはお見通しですわ。
けれど……わたくしはあなたに、逃げずに立ち向かってほしいと思っているのです」
「…………王女殿下」
「女王という仕事は」
レティシアは少し遠い目をして語りだした。