さぁ、オレと恋をしてみようか
「案外、アッサリとしてるよね」


えっ、アッサリって…?


どういう意味なのかを聞きたくて、顔を上げようとしたわたしの頭をギュ、と自分の胸に押し付け、わたしはまた千織さんの腕の中に逆戻り。


「オレはまだ、一緒にいたいんだけどな」
「……っ!!」


思わぬ言葉に身体が、ビクンと反応してしまう。


相変わらず千織さんにギュ、とされてるから、顔を上げることもできないんだけど…。


「でもオレも仕事戻らなきゃいけないし、芽衣子も戻らなきゃ心配されるだろうから、仕方ないよな」


そう言うと、ゆっくりと身体を離された。


さっきまでは顔を上げようとしてたはずなのに、今度は全然上げることができない。


ど、どうしよう…。顔、見れないっ。


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