さぁ、オレと恋をしてみようか
だから3回目のデートの時は、手作りクッキーをプレゼントしてみた。


これが意外と好評で「ランチ代出す代わりに毎回作ってきてよ」と、お願いされてしまったら、作りたくなってしまうのがオンナ心というもので…。


3回目のデートは、ドライブをしながら気になった場所へ車を停め、散策したり、ちょっと小腹を満たしたり、行き当たりばったりのデートをした。


でもわたしは、見るものがすべて食べ物ばかりで、そこは女子としてかなり恥ずかしかったりして。


それでも千織さんと、一緒にいられるのが楽しかったんだ。


楽しくて、幸せで…。でもわたしには一つだけ、悩みがあった。


「行ってきまーす」
「はいはい、行ってらっしゃい。千織くんに、よろしくねー」
「はーい」


今日は4回目のデート。デートは週1だけど、わたしが〝オクダ〟へ行ったり、たまにだけど千織さんが〝miwa〟へ来てくれたこともあった。


驚きとドキドキで、手がぎこちなくて、千織さんに笑われて、そんなわたしの失態を剛史さんと美和子さんに、いつも冷やかされていた。


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