みんなの冷蔵庫(仮)1
巻き込まれる
「くららちゃん久しぶり。俺、大きくなったでしょ」


とりあえずシグマの横に乗り込むなり、そう言ってへらへら笑うシグマの後頭部を、思いっきり平手で殴る。


「しーちゃんの馬鹿!」

「シグマは確かに馬鹿だな」


頭を押さえ、痛い痛いと体を折りたたんだシグマを、向かいのシートに座った男が見下ろして愉快そうに言った。

シグマは確かに馬鹿だけど、こいつに言われたら何だか腹が立つ。


「くららちゃん、すぐ手が出るとこ変わってないね」


体を起こしたシグマは、またにへら~と笑った。
ああシグマ、あんたこそ全く変わってない。


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