カフェには黒豹と王子様がいます
 涙が出た。

 元子さんは、ほほえんでうなずいた。

 そして、ドアの方に行く。

「ごめん、琴ちゃん今、みんなに会いたくないって」

「だ、大丈夫なんですか?」

「怪我は大丈夫。頭を強く打ったから、明日検査するみたい。みんな今日は帰りなさい」

「会えませんか?僕謝りたい!」

「豊川くん、気持ちはわかるけど今日は帰ろう、元子、僕も一回帰るから」

「うん、あとは、私がいるから大丈夫よ。シュガーちゃんのごはん、忘れないでね」

「すまんね。元子がいてくれてよかった。さあ、みんな、今日は帰ろう」

 そんな話声がした。

 みんないてくれたんだ。

 でも、つらい。

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