カフェには黒豹と王子様がいます
 うそだろう。

 ここフランスだぞ。

 幻覚か?

 俺は首を振ってもう一度外を見た。

 
 幻覚と目が合った。

 ほんとにあいつか!

「西口!」

 俺は驚いて店を出た。 

「小野田先輩!」

「お前……すっげーいいところに来たな」

「会いたかった……」

「とりあえず中に入れ。荷物ここにおいて。はいこれ」

「なにこれ」

「そのエプロン貸してやるから、ここの洗い物やってくれ」

「はぁ?」

「ぼおっとすんな!皿割るぞ!」


 ま、まあ再開初日はそんな感じだった。
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