カフェには黒豹と王子様がいます
「いいからさっさと話せ!」

「あ、あの、簡単に言うと、竹本さんの「彼」と待ち合わせしていた「彼女」は……」

 と言ったとたん、泣きだす竹本さん。

「た、竹本さん、話し続かないんで泣き止んでください」

「じゃあ徳永くんが慰めてよ!」

「え?いや、……じゃあもう、泣いててください。そんで?西口。続き」

「あ、はい。その……その人、私の「元カレ」……なんです」

 絶句している先輩達と、涙が引っ込む竹本さん。

 その後少し間をおいて、徳永先輩の爆笑の嵐。

 笑い事じゃないんだけど……。

「き、聞いてもいいか?」

「なんですか?」

「そいつ……は、その時は男だった……んだよな?」

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