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「あ…、」


物凄く小さく聞こえた美咲の声。

一度視線を落とした美咲は顔にかかった長い髪を指で払い耳に掛け、俺に視線を向けた。

思わず笑みを漏らす俺に美咲は顔を顰める。


「相変わらずだな、みぃちゃん」

「…何、してんの?」


不思議そうに見つめ、そして不思議そうに呟く美咲に俺は口角を上げる。


「ん?何ってドライブ」

「は?ドライブ?」

「そうそう、みぃちゃん探しのドライブ」

「何で?」

「何でって、帰って来ねぇし電話繋がんねぇし」

「あぁ…」


あぁ…って、んだよその反応。

思いつめるようなその表情に俺はフッと頬を緩め助手席に指を向けた。


「乗れば?」

「あ、うん。よく分かったね」

「まぁな。俺の勘すげぇだろ?」

「何が勘だよ」


笑う俺に美咲は頬を緩める。

その美咲の表情を見て俺は少し安堵した。

良かった。

もっと泣きそうな顔してんのかと思ったけど、いつも通りだった美咲にホッとする。


「丁度見つけて声掛けようとしたら、みぃちゃん絡まれてんだもん。助けよっかなって思ったけど見てた」

「ってか居るなら助けてよ」


顔を顰めて美咲は少し息を吐き捨てる。


「いや、つーか助ける前にみぃちゃん自分でなんとかするって思ってたし」

「いやいや、そうじゃなくて」

「そりゃあ、みぃちゃんが危険な目にあってたら俺だって助けるよ。…いつでも何処でも」


そのぐらい美咲にのめり込んでしまった俺はどうかしてるんだろうかと思った。

こんなにもなるくらい美咲に心を許してしまったのかと…
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