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「こいつ俺の後輩のアキ」
アキの視線に答えた俺に更にアキの表情が輝く。
「あ、初めまして」
嫌いとか言っときながら礼儀正しくお辞儀をする澪に内心面白くなる。
「えっと、蓮斗さんの妹さんっすよね?」
「え、あ、はい」
「いやー…蓮斗さんにはすげぇお世話になってて、いつも助かってます」
はい?
そんなお前、アイツに世話になってねぇだろ。
むしろ“いつも助かってます″って、調子よすぎんだろ。
「あ、そうなんですね。こちらこそ兄がお世話になってます。あんな兄ですがよろしくお願いします」
つか何でお前はそんなに畏まってんだよ。
いったい何の挨拶だよ。
「もし良かったら店で何か食います?」
「あ、いえ…」
小さく呟いた澪の視線が俺に向く。
今度は澪の目が何かを言いたそうで…
「じゃーな、澪。変な男に引っかからずに気をつけて帰れよ」
フッと笑った俺はアキの背中に手を添え、そのまま足を進めて行く。
「え、あ、ちょっ、ちょっと楓さんっ。あ、んじゃあー、また」
顔を背けて後ろにいる澪に声を掛けるアキはヒラヒラと手を振った。
「あーあ。いいところだったのに…」
「は?何がいいところだよ、むしろ嫌がってただろ」
「嫌がってねぇっすよ」
「いやいや、さっきホストは嫌いってガッツリ言ってたからな」
「えー…マジっすか?」
「お前には1ミリたりとも眼中にねぇっつー事」
「あー…マジでショック。話せただけでも神と思ったのに」
「は?」
「マジで可愛いかったっす。神レベル」
「……」
今コイツの頭の中は澪で埋まってて、脳内お花畑だろう。