お嬢様の秘密ー番外編ー
夕食の時間の少し前には奥様たちもお帰りになり、ダイニングに全員が揃った。


「お祖母様、お祖父様お久しぶりです!」


光様がにこやかに挨拶するが………。


「俺まだ51だよな………。」


「大樹、それを言うならお義父様たちはまだ75よ。」


この一家は若すぎるうちに結婚して子供を授かっているからな……。


旦那様の落ち込みに奥様は呆れている。


「莉依紗、あとで大樹をなだめておけ。さあ、いただこうか。」


大旦那様の挨拶から食事が始まった。






俺はダイニングから抜け出して執事部屋に向かった。


「お祖父様、食事しましょう。」


「そうだな、メイドがさっき持ってきてくれたからすぐに食べれるぞ。」


確かにテーブルの上には美味しそうなハンバーグが。


「お前、好きだろ?」


「………よくご存知で。」


ユリと夏菜しか知らないのに………。


「前に行った時夏菜が1番気合いを入れて作ってくれたからな。」


お祖父様の観察力はすごいな。


さすがだてに執事のキャリアが長いだけじゃないな。


「いただきます。」


執事室で食べるハンバーグなんて久しぶりだ。


まだ、ユリたちと出会う前、お祖父様の仕事を見学に来た時以来じゃないか?



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