お嬢様の秘密ー番外編ー
翌日。


いつものように夏菜と一緒に学校へ行くと………


「玲央?」


夏菜がポツリと呟いた。


下駄箱で玲央が私たちの方を向いて待っていた。


「おはよう。」


いつもは教室で話しかけてくれるけど、それは人がいない時。




こんな人が多いところで話しかけられたら………




私の背中に多数の視線が突き刺さった気がした。


私は怖くなって無意識に夏菜の手を強く握った。


夏菜は一瞬私の方を見やり、玲央は目を細めた。


「玲央君、その子と話していいの?」


近くにいた女の子たちが玲央に擦り寄り話しかけた。


「それ、どういう意味?」

玲央の声は私たちと話す時より数倍も冷たい。


「だってその子は………。」


後に続く言葉は分かっている。




ー貧乏なお家の汚い子だよ…………




私はギュッと目をつぶった。


そしてパッと夏菜の手を離してその場から走って逃げた。



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