俺は、お前がいいんだよ。

「そんな潤んだ目で言われると、もう一度…キスしたくなる…。」


「きょ、今日は…無理!もう、いっぱいいっぱいだから…。」


フルフルと首を横に振ると、陽希はフッと笑った。


「…そうだな。このまま続けると…俺が抑え利かなくなりそうだし、そろそろ駅に行こうか。」


「うん…。」


抑えが利かない…って、何のことだろう?


よく分からないまま、陽希と手を繋いだ私。


ゆっくりと公園を出た。


「俺、今日…嬉しすぎて眠れねぇかも。自分でも驚くほど幸せ感じてる…。」


「わっ、私も……。」


呟くように口にすると、陽希は頬を緩める。


二人で顔を見合わせて、笑みを零した。


きっと、今夜は眠れない。


キスにドキドキして、抱き締められたことにドキドキして……。


陽希のことばかり考えて、寝付けなさそう。


でも……


今日は、眠れなくてもいいや…。


この温かくて幸せな気持ち、ずっと噛みしめていたいから…。


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