俺は、お前がいいんだよ。

「由依、可愛い過ぎ…。」


目元にキスした後、ゆっくりと口付ける。


「んっ……」


優しく何度も啄むようなキスに、重なった唇から声が漏れ、体が熱を帯びていく。


目眩がしそうなほどの甘いキスに、しばし身を預けていると、陽希が静かに唇を離した。


「このまま続けると…歯止め効かなくなりそうだから、やめとく…。」


「歯止め…?」


肩を上下させて大きく呼吸していると、陽希は私の唇を指でなぞる。


「キス以上のこと、したくなる…ってこと。」


キスよりもドキドキすることって…何だろう?


今も心臓が破裂しそうなのに、それ以上は無理だよ…。


ソワソワと落ち着かない私に、陽希はフッと笑みを零した。


「でも、それは…由依の心の準備が出来るまで待つから…。それはそうと、由依の手作りケーキ、二人で食べよ?」


「う、うん…」


陽希は、嬉しそうにケーキを見つめる。


その表情にドキドキしながら、私は口を開いた。


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