眠りにつくその日まで

1.流星群




「ほら!お姉ちゃん早く早くー!!!」





クロックスのサンダルを履いて、先に玄関を出た妹の夏子(なつこ)が私の手を引く。





「まってまって!危ないから危ないから!」





私は笑いながらサンダルをはく。





私は本条春子(ほんじょう はるこ)

高校3年生の普通の女子。

少し流行りを取り入れた黒髪ボブに、普通の顔。

まつ毛がちょっと長いのが私の唯一取り柄だと思っている。

< 2 / 53 >

この作品をシェア

pagetop