お隣さんは意地悪センセイ!




「正美、あたしあんたに言わなきゃいけないことあるの」



武田の肩を掴み、真剣な眼差しで見つめると武田はブッと吹き出して笑う。



「何よ、いきなり。気持ち悪い」



正美とかいきなり呼ぶなよ、みたいな表情をした武田にあたしはゆっくりと口を開いた。




「あたしね、あたし……櫻木先生のことすっす…」



「あーはいはい。知ってるからそんなの。結局、最初から好きだったんでしょ?」



武田……

やっぱり武田には隠せないか……




「恋のクーリングオフとやらはもういいの?」




「うん、撤回する!!これからは全力でいかさせていただきます!!」



武田は呆れた顔をしつつも、根負けしたように『頑張れば?』なんて笑ってくれたんだ。



高梨結芽!!

必ずや、愛しの櫻木先生を振り向かせて見せまする!!




< 118 / 206 >

この作品をシェア

pagetop