お隣さんは意地悪センセイ!
ウソでしょ!?
浮かれていた間にエントランス着いていたなんて!!
あたしは二階でエレベーターを降り階段を猛ダッシュした。
エントランスには当然のごとく櫻木先生の姿はない。
自転車置き場にもおらず駐車場に走ると車に乗る櫻木先生を見つけた。
「櫻木っ、先生っ!ヒドイです!一言声かけてくれてもよかったのに!」
「かけたじゃん、一言」
"変態"って…そうじゃなくて!!!
「着いたなら着いたって…」
櫻木先生はあたしなんて眼中にないのか何食わぬ顔で座席に座りエンジンをかけた。
「せ、先生は車なんですね!あたし歩きなんで乗せて欲しいです!!」
すると、窓が開き……
「ちょっと言ってる意味がわかりませんね」
櫻木先生は不敵に笑うでもなく普通の顔でそう言った。
そしてゆっくりと車が発車する。