君が眩しい
もしも…なんて言葉


私は、もしも…なんて言葉が嫌いだ。



子供の時はよく使ったものだ。

「もしも時間が止まってくれたら…」

なんて。








 私には好きな人がいた。
小さい時からずっと一緒で、その時はお兄さん的存在だった。
でもいつからか、お兄さんを男として見るようになっていた。
正直その気持ちは邪魔でしかなかった。
だってお兄さんがそれに気づいたら、きっと
悲しい顔するって分かってたから…。
 お兄さんは20歳まで生きられないであろう、という難しい病気にかかっていた。
私がそれを知ったのはお兄さんがこの世から消えた時だった。
知った瞬間どれだけ泣いたか覚えていない。



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