君が冷たい理由。【完】







屋上のドアが開いて、太陽が顔を見せる。




こいつには最初、陸に近づくように協力してもらった。









「なに怖い顔してんだよ」



「してねーよ」



「晴れたんだろ?楓ちゃん傷つけてお前の恨みは」









フェンスに寄りかかる太陽が俺に聞いてくる。







「…のはずなんだけどな」




俺の手で、楓を裏切り、恨みは晴れたと思っていた。










なのになんで、


あいつのあの時の顔が頭から離れないんだ。


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