喫茶人形 〜メイドの恋〜



うん…! 断ろう…!


そう決心したのはいいけど
直接、会って言ったほうがいいのかな…
少し 手がふるえる…



♪トゥルルルルル

「 ! 」



急に、目の前の電話が鳴って
腰がぬけそうになった

でも
ディスプレイを見ると
『屋敷』からの番号



「…はぃ」

『もしもし、ユキナ?』

「…はッ はいッ!!」


リリスさまの声だ


『今度のアサノ様との"お散歩"
ちょうど一ヶ月後の日曜日
シャノンは、平気かしら?』


「は… はい! 大丈夫です…」


『それと伝言よ
"すまなかった"って』


「え…」


なんだろう…?
アサノさまは なにも悪いことなんて…

反対に私
久しぶりに、よく眠れたのに…



『それとね
いい機会だから、そこは引越しましょ』


「…え」


『ドールとは言え、普通の女の子
それくらいマスター達もわかってるわ

ただ ―――
"契約"間近なら話は別よ』


「…はい わかりました リリスさま」




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