喫茶人形 〜メイドの恋〜




そして ―――

車に乗ってやって来たのは
どこかの広い、避暑地の別荘



「…え… リョウスケさんと私
ここに二人きり、なん…ですか…?!」



「アサノ様も、すぐに来られます
ひとまずここで
バカンスを楽しんで下さい

リョウスケは
身の回りのお世話に残して行きます

…我々『庭師』は
"ドール"に手を触れること
恋愛をすることは禁止

ご安心下さい」



リーダーさんたちは
それだけ言って、大きな門をくぐり
また車で 走り去って行った



――― バルコニーからは
一面の、ひまわり畑が見える


遠くに見える山と
気持ちのいい、夏の風


高速道路を ずっと走って来た



「シャノンさま!
この荷物、崩していいですか?」


「あ… は、はい…!」


「タメでいーですよ」


「…え でも」


「年なんて、あまり関係ないでしょ?」






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