私の好きな人

「僕っ…汚い…っ
司を裏切って…っ…約束守れなかった…!!

僕…っ…うぅ…
司に嫌われたくな…い…!

今まで、身体を汚しても…なんとも思わなかったのに…っ

司…ご、ごめんっ…!!
ごめん…っ…ごめんなさい…っ!!」


遥はまるで親に怒られて謝る子どもみたいに、泣きじゃくっていた


「…っ…僕を捨てない…で…」


嫌われたくないから…
俺に嫌われたくないから…

遥は必死に謝っていた…


「……遥…
俺はお前に感謝してるんだ…

雫が無事に帰ってこれたのは、お前のおかげだから…


でも、代わりにお前が傷ついた…
俺は分かってたんだ…

こうなることを…
知ってて、お前を囮に使ったんだ…

謝るのは、俺の方だ…」


俺はお前なら大丈夫だと思い込んでいた…
お前なら何されても大丈夫だと…

そんなわけねぇのに…
そんなわけねぇのに…!!

遥だって傷つくことはあるのに…!!

俺は…

< 201 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop