サンドリヨンに憧れて
王子・・本領発揮
朝・・・目が覚めると左手に違和感を感じた。

「え・・何・・」

寝起きの私にはとんでもない目覚ましになってしまった。

「指輪・・・やん・・」

ベットサイドのテーブルには昨日の箱が蓋が開いたまま置いてあった。

隣に寝ている彼を思わずガン見していると、ゆっくりと目を開けながら

優しく口角だけあげて笑った。

「た・・たかお・・さん・・」

「気に入ったか?」

少し掠れた声で私の腕を取り左手のリングに触れていた。

「起きたときにってと思ったけど・・驚かしたかってん・・」

「今まで・・で一番驚きました・・・」

「言葉おかしいぞ・・」

「あ・・だって・・」

「これで・・香澄は俺の・・もんな」

「・・・はい・・」

「ほんなら・・・俺も・・香澄のもんになったから・・・ええことしてもらおう」

「は?」

少し起き上がり私の顔元に胸を近づけた。

「ここ・・跡・・残して」

「へ?ここに?」

「そう・・俺に・・」

男性が跡をつけてほしいなんて・・・初めてやわ・・

女子が私の印ってつけるならまだしも・・・

「・・わかりました・・じゃ・・」

左胸に赤い印をつけた。

「香澄・・俺の心臓おかしなりそう・・」

「え?何で?」

「左胸につけるからや・・」

「あ・・ごめん・・」

「ええよ・・その方が・・俺もうれしい・・」

お礼と言って私にはきわどい肩のラインに赤い印をつけてベットから起き上がった。
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